どうも、しらいです。
私は現在医学部に通っているごく普通の医学生だが、受験時代には多くの苦労を経験した。
最終的には合格できたのだが、多くのミスを犯し、無駄な労力を費やしたことも多々あった。
その過程で、
あぁ、あのときこれを知っておけば良かったなぁ
という後悔を皆さんにシェアしていこうと思う。
受験生の皆さんの参考になれば幸いです。
目次
1.勉強 ≠ 参考書の周回
受験時代散々言われたと思う。
「参考書を何周もしろ!!!」
と言われる。
そしてその言葉どおりに、妄信的に参考書を何周も何周もしている人が多い気がする。
とりあえず3周しておけば偏差値70行くやろ…
みたいな…
そして多くの受験生は参考書を○周するために参考書を解く。
手段が目的化している典型例だ。
そして、この傾向は几帳面で完璧主義な人に多い気がする。
この問題集を3周してから次の問題集に移ろう…
といった感じで理想のロードマップなるものを進めようとしがちだ。
しかし、実際にはそのロードマップどおりに問題集をすすめるのは困難だ。
というよりもむしろ、基礎的な問題集が終わってなくとも、志望校の入試問題など発展的な内容にも臆せずチャレンジするほうが勉強になる。
参考書を解く目的はなんだろうか?
抜けている知識、インプットした知識の実用例を学ぶために問題演習をするのだ。
実際、私の得意教科は英語だったが、実は参考書を一周もしたことがない。
しかし、文法知識はほぼ完璧に頭で体系化されていたし、英語長文もスラスラ読めた。英文解釈もわからない文は殆どなかった。
ただやっていたことは、中学から真面目に授業を聞き、教科書知識をある程度入れた上で、いろんな英文と対峙することで、次第に英語の感覚が養われていった。
圧倒的に演習量が他の科目よりも多かったのだ。
早期からの十分なインプット、そこからの豊富な演習量
これが大きかったんだと思う。
勉強=参考書周回という考えを取り払うべきだ。
もちろん、参考書を周回するなとは言わない。
何周もすることは大事だ。
しかし、すでに解法を知っている、急所がわかっている問題を何回も何回も解くのははっきり言って時間の無駄だ。
それよりも、また新しい視点を与えてくれる初見の問題を解いてみるといいと思う。
今一度、なんのために問題を解くのかを明確にして取り組むべきだ。
受験を終えた身から言えば、
結局、演習量・経験値で差がつく。
勉強とは
解けない問題・知らない知識に出会う→解けるように、わかるようにする
ひたすらこれの繰り返しだ。
いつまでも同じ場所にとどまってないで、いろんな大学の入試問題や発展問題等にチャレンジしてみてください。
2.教科書を読むことの重要性
先程、演習量が大事だという話をした。
しかし、ただただ問題を解くだけでは不十分だ。
例えばセンター試験の過去問で「浸透圧」の問題が解けなたった場合、
高確率で、そもそも浸透圧の定義が理解できていない。
塾講師バイトをやっていて、いつも思うのが、
問題を解けないという人の多くは、そもそもその問題を解くのに必要な前提知識が抜けている事がほとんどだ。
これは医学部に入った今でも言える。
過去問を解いて解けなかった問題を、答えごと丸暗記するのは非効率だし、これをする人は大抵再試にかかる。
解けなかった問題のテーマとなっている知識を教科書やレジュメで読み込み、インプットするのが効率のいい勉強法だ。
大学受験も同じだと思う。
問題を解くこと、正解することに満足してはいけない。
それぞれの問題にはテーマがある。
たいてい、一つの問題に簡単な問題は2,3個ほど。
難しい問題は5,6個といったテーマが隠されている。
それらを有機的に結びつけることで問題が解けるのだ。
よって、演習の際は問題のテーマとなる部分を意識して、ちょっとでも穴があれば該当箇所を教科書やノートなりを見返すようにするといいと思います。
これをやるとやらないとでは、今後大きな差が出てきます。
3.諦めの良さも大事
これは諦めの悪い人によく見られる傾向がある。
粘り強さはとても大事だが、ときにかえって非効率になってしまうことがある。
私なんかこの傾向が特に強かったし、今もそうだと思う。
割り切ることの必要性
別の記事でも書いたが、私は浪人生の夏休みをほぼ全て物理に捧げた。
その過程で、難しい公式の導出を理解しようと、必死に受験に必要なレベル以上のところまで勉強した。
勉強とは本来、高校レベルとか大学知識とか、そういった垣根に囚われずに好奇心で勉強していくものだとは思う。
しかし、ただでさえ覚えること・やることが多い受験においては、やはりオーバーワークは避けるべき。
高校知識を凌駕しているものなど、理解に時間はかかるが入試では出ない部分は、もし時間を無駄にするようなら諦めることも必要だと思う。
放置効果
また、高校レベル範囲内でも、もし難しい問題や知識にぶつかったときは、3時間も4時間も悩まずに、1時間位経ったら潔く諦めることも大事だ。
人間の脳は不思議なもので、一度あることが理解できなくても、時間をおいてそれともう一度対峙すると何故か理解できるようになる。
私は勝手に放置効果とか言っている。
これは大学生になった今でも言える。
ふと、昔苦手だった物理の単元を読み直してみると、
「あぁそういうことだったのか」
と、すんなり理解できたりする。
たとえ問題が理解できなくても、とりあえずしばらく寝かせておくといいかもしれませんね。
4.成績はすぐには上がらない
先程の見出しにも通ずるところはあるのだが、成績というものはすぐに上がるものではない。
私は浪人が決まった現役の3月くらいから割と本気で勉強し始めたのだが、「やっと成果が出てきたなぁ」とひしひしと実感できたのは、それから3ヶ月後くらいのことだった。
学習した知識が熟成して、実践で使えるようになるまでには長い時間と経験が必要だ。
参考書を一回解いただけでは成績はなかなか上がってくれない。
既習の参考書だけでなく、入試問題なども解いてみていろんな形で経験をすることで、自分の知識が体系化されていきます。
そしてその経験の蓄積が毎日の睡眠によって再構築され、長い時間をかけて知識が体系化されていく。
すると、数ヶ月前はわからなかった、理解が浅かったテーマも、いつのまにかすんなりと理解できるようになる。なるほど、こういうことだったのね、とわかるようになる。
そして、いつの間にか成績もすんなりと上がっている。
繰り返しになるが、これが放置効果だ。
勉強に睡眠が超重要と言われる理由も納得がいくだろう。
ちょっと話が逸れてしまった。
勉強しているのになかなか成績が上がらないという人も多いと思う。
しかし、焦らずに少なくとも3ヶ月は待ってみてほしい。
放置効果で必ず結果は出ます。
5.英語に毎日触れる
なんかこれだけやけに具体的だなぁ笑
英語は入試で非常に大きなウェイトを占めている。
しかも外国語なので、しばらく読まないとマジで読めなくなる。
英語は日本語と語順が全く違うし、文法も構造が変わってるので、英語独特のリズムというか…そういったものに慣れる必要がある。
また、リスニングも同様でしばらく英語に触れてないと、聞こえるのに頭に入らないという恐怖の瞬間を体験することになる。
英語にとにかく毎日触れることで、英語の”勘”のようなものを鈍らせないようにしましょう。
6.独学は難しい
浪人時代、私は物理と化学が苦手だったのにも関わらず、予備校の授業を受けず独学で勉強していた。
また、わからないところがあっても自力で調べて理解しようとした。
そんな私が今思うことは、
「あぁ、ちゃんと授業出てたらよかったなぁ」
「もっと先生を頼っておけばよかったなぁ」
ということだ。
人間の脳の特性なのだろうか。
結局、授業に出て人の話を聞いたほうが、自分で文章を読むよりも頭に残りやすい。
一部の学生は、「授業は無駄」「問題集解いてたら十分」というふうに授業に反抗的な態度を取る人もいる。
しかし、そういった人に限って成績は大したことない人が多い。
なぜか?
独学とは自分で学ぶという以上の意味がある。
- 自分で計画を立て
- 自分で難所を理解し
- 自分で必要な情報を取捨選択する
これらを全部自分でやらないといけない。
非常に大変だし、計画が頓挫することもよくある。
スポーツでも結局人に教えてもらったほうがよく伸びる。
やはり、自分を客観的に見てもらえるメリットは大きい。
塾講師のバイトをしている中でそれを実感する。
”わかってるつもり”になっている生徒はよくいる。
”何がわかっていないのかがそもそもわかっていない”生徒もよく見受けられる。
塾講師はそれを気づかせてあげるのが仕事だ。
一方で、独学ではなかなかそういったミスに気づけない。
なので、せっかく教えてくれる人がいるのなら、それを使わない手はない。
なるべく人から教えてもらうようにしましょう。
わからないところがあったらどんどん先生に質問に行きましょう。
7.一年は一瞬で終わる
最後に、一番伝えたかったことを。
一年は一瞬で終わります。
浪人が始まった当時は、無限に時間があるように思えた。
一年あれば余裕で医学部行けるやろ…
しかし、実際は朝寝坊、昼まで寝て、夕方からダラダラと勉強し、気づけば夜の2時。
こんな一日を繰り返しているうちに気づけば半年、一年とたっていた。
早起きをして勉強する、寝坊して夕方から勉強を始める。
たった一日の差だが、この差がほんっっっとうに大きい。
今になってようやく実感する。
あぁ、何かを成し遂げるのは、本当に小さな毎日の積み重ねなんだなぁと。
受験生のみなさん、本当に一日一日を大切に過ごしてください。
一年はマジで一瞬です。
本当に辛くてしんどい期間だとは思いますが、努力を続けられることを祈っています。
この記事がより多くの人の助けになれば幸いです。
それでは、ご武運を。